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ITコンプライアンス強化とMDMの活用

本記事では、ITコンプライアンス強化の必要性と、MDMの具体的な活用方法について詳しく解説します。

はじめに

近年、企業のITコンプライアンスがますます重要視されています。情報漏洩やサイバー攻撃のリスクが高まる中、法令や社内規則を遵守しながら、安全な情報管理を実現することが求められています。その中でも、モバイルデバイスの管理は特に課題となっており、MDM(モバイルデバイス管理)を活用することで、企業のコンプライアンス強化を図ることが可能です。

また、リモートワークの増加に伴い、企業のデバイス管理の重要性がより一層高まっています。これにより、デバイスの盗難や紛失、従業員の意図しない情報漏洩などのリスクが増大し、これらを防ぐための包括的な戦略が必要とされています。

ITコンプライアンスとは?その重要性

ITコンプライアンスとは、企業が情報技術(IT)を適切に活用しながら、関連する法令や業界規制、さらには社内ポリシーを確実に遵守することを指します。ITの発展によって扱うデータ量が増大し、業務効率化とリモートワークの拡充が進む一方で、データ取り扱いにおける法的規制も強化される傾向にあります。企業がビジネスを円滑に進めるうえでは、これらの規制に即した管理体制を整備する必要があります。また、ITコンプライアンスは企業の信頼性や社会的評価にも直結するため、競合他社との差別化やブランドイメージの向上にも寄与する重要な要素と言えます。

ITコンプライアンス違反のリスク

ITコンプライアンスを遵守しない場合、以下のようなリスクが発生し、企業活動に大きな影響を及ぼします。

情報漏洩

不適切なデバイス管理やアクセス制御の甘さによって、機密情報や個人情報が第三者へ流出する可能性があります。一度漏洩すると、被害拡大を防ぐことが難しく、信用回復にも大きなコストと時間がかかります。

法的制裁

個人情報保護法やGDPR(EU一般データ保護規則)などの法令に違反した場合、高額な罰金や訴訟リスクに直面する恐れがあります。法的措置だけでなく、行政からの監督強化や業務停止命令などの処分を受ける可能性もあり、企業の活動に甚大な影響を及ぼします。

企業の信用失墜

コンプライアンス違反はメディアやSNSなどを通じて瞬く間に拡散し、企業のブランド価値を一瞬で傷つけます。取引先や顧客からの信頼を失うと、新規契約の獲得が困難になり、既存の取引関係にも悪影響が出ることは避けられません。

内部不正のリスク

従業員の不正アクセスや情報の持ち出しといった内部要因による問題も深刻です。アクセス権限の管理が不十分だと、悪意を持った者がシステムを悪用し、企業に損害を与える可能性が高まります。

これらのリスクを回避するために、企業はITコンプライアンスの強化を着実に進める必要があります。

強化に利用できるMDM(モバイルデバイス管理)とは?

そもそもMDMとは?

MDM(Mobile Device Management)とは、企業が従業員のスマートフォンやタブレットなどのモバイルデバイスを一元的に管理するためのシステムです。MDMを導入することで、企業はデバイスの使用状況を監視し、不正なアクセスやデータ流出を防ぐことができます。 さらに、MDMは企業ネットワークに接続するすべてのモバイルデバイスを対象とし、デバイスの利用ポリシーを統一することで、組織全体のセキュリティレベルを向上させる役割を担います。

MDMの主な機能

MDMには、以下のような機能があります。

  • デバイスのリモート管理:企業のIT管理者が、遠隔からデバイスの設定変更やロック、データ消去を実施できます。
  • アクセス制御:特定のネットワークやアプリへのアクセスを制限し、セキュリティリスクを最小限に抑えます。
  • アプリケーション管理:業務に必要なアプリのみを許可し、不正なアプリのインストールを制限します。
  • データ暗号化:デバイス内のデータを暗号化し、不正アクセスによる情報漏洩を防ぎます。
  • 紛失・盗難対策:デバイスが紛失・盗難された場合、遠隔操作でデータを消去し、情報漏洩を防ぎます。
  • パスワードポリシーの強制適用:一定のパスワードルールを設定し、セキュリティの強化を図ります。

MDMを活用したITコンプライアンス強化の具体的な方法

デバイスの適切な管理と監視

従業員が業務で使用するスマートフォンやタブレットの管理を徹底することは、ITコンプライアンスを維持するうえで極めて重要です。MDMを導入すると、以下のような管理をリアルタイムかつ効率的に行えるようになります。

  • 利用状況のリアルタイム監視…会社貸与デバイスの利用状況を一括でモニタリングし、不正アクセスやデータの不適切な利用を早期に把握できます。
  • 不正アプリケーションのインストール防止…あらかじめ承認されたアプリケーションのみを利用させることで、セキュリティリスクを抑えつつ業務に必要な機能を確保します。
  • ネットワーク利用の制限…許可されたネットワークのみを利用可能に設定し、業務外のネットワークからのアクセスや機密情報のやりとりを制限することで、セキュリティ強度を高めます。

データ漏洩防止策の強化

情報漏洩リスクを最小限に抑えるためには、多層的な対策が必要ですが、MDMの活用により以下のような機能を実装できます。

  • 遠隔ワイプ機能…デバイスの紛失時や盗難時に、管理者が遠隔操作で業務データを消去可能です。これにより、物理的にデバイスを取り戻せない場合でも、外部への情報漏洩を防ぐことができます。
  • データ暗号化…デバイス内の業務データを強固に暗号化し、パスワードやPIN、指紋認証などのロック機能と組み合わせることで、外部からの不正アクセスを強力に遮断します。
  • ストレージ管理…クラウドストレージや外部メディアへのデータ保存を制限し、機密情報が社外に持ち出されるリスクを軽減します。必要に応じて、特定のファイル形式のみアップロードを許可するなど、柔軟な設定が可能です。

アクセス制御とセキュリティポリシーの適用

従業員のデバイスに対して統一的なセキュリティポリシーを適用することは、コンプライアンス違反を未然に防ぐうえで不可欠です。MDMを活用すれば、以下のような対策を迅速かつ的確に実施できます。

  • 企業ネットワークへのアクセス制限…VPN経由のみを許可することで、安全な通信経路を確保し、不正アクセスや盗聴リスクを低減します。
  • 二要素認証(2FA)の義務化…パスワードだけでなく、ワンタイムコードや生体認証などを併用することで、なりすましやアカウント乗っ取りを防ぎます。
  • 退職者や異動者のアクセス権限管理…組織変更や退職が発生した際には、速やかにアクセス権限を削除または変更し、不要な権限が残らないようにします。
  • 定期的な監査とコンプライアンスチェック

    MDMを活用してデバイスの利用状況を定期的に監査し、コンプライアンス違反がないかをチェックすることは、継続的なリスク管理の観点から極めて重要です。

    • ログ監査と不審な動きの検知…デバイスごとのログを定期的に取得・分析し、通常とは異なるアクセスパターンや不正な操作がないかを早期に察知します。
    • 未許可アプリ・ネットワーク利用のチェック…定期的にデバイス上のアプリや接続先ネットワークを確認し、ポリシーに反する利用状況があれば迅速に対処します。
    • レポート作成と社内共有…監査結果をレポートとしてまとめ、経営層や関連部門と共有することで、全社的にコンプライアンス意識を高めると同時に、改善策の立案や意思決定を円滑化します。

    まとめ

    企業のITコンプライアンスを強化するためには、法令や社内規則を遵守するだけでなく、適切なITツールの活用が不可欠です。特に、MDMを導入することで、モバイルデバイスの一元管理や情報漏洩の防止、セキュリティポリシーの適用が可能となります。

    今後、リモートワークの普及やサイバー攻撃の高度化により、ITコンプライアンスの重要性はますます高まるでしょう。企業はMDMを活用し、強固なセキュリティ体制を構築することで、リスクを最小限に抑えながら、安全な業務環境を実現が求められるでしょう。

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    情報参照元:mobiconnect HP(https://www.mobi-connect.net/price/)
    ※2 ライトプラン月額165円/1台~エンタープライズプラン月額330円/台の場合
    情報参照元:MoDeM HP(https://www.ascentnet.co.jp/mdm-modem/mdm価格/)
    ※3 SPPM2.0 ASPサービス 基本機能パック165円/台~SPPM2.0 ASPサービス フル機能パック330円/台の場合
    情報参照元:SPPM 2.0 HP(https://www.sppm.jp/導入事例・ご利用まで/料金/)
    ※4 FiT SDM「Stage1」(Android) 165円/台~FiT SDM「サイネージ」(Android) 2,200円/台の場合
    情報参照元:アステリアHP(https://www.arteria-net.com/business/service/other/mdm/sdm/)